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インデックス投資の終わらせ方:出口戦略について

 

この記事はこんな方におすすめです

  • インデックス投資を始めたが、売り時が分からない人
  • 投資をこれから始めたい人

なお、インデックス投資をこれから開始する人が居たら、以下の関連記事も良ければ参考にしてみて下さい。

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何が難しいのか?

インデックス投資は、非常にシンプルで、シンプルな前提さえ満たされているのであれば、時間でリスクを低減することが出来、割と勝率も高い投資手法です。しかし、逆に、インデックス投資の終わらせ方とも言える出口戦略は非常に難しく、奥が深いと言えます。これは、買う時に比べて、多くの状況を想定せねばならず、パターン化出来ないからでもあります。

これについては、「株は買いよりも売りの方が難しい」と状況は同じです。買うときは余剰資金で買っており、含み益が出ている間は損をしないので、あまり深く考えることがありません。しかし、使うことを意識しだした時、「いつ現金にするのか?」という疑問に直面することになります。そしてこれは、余剰資金に余裕がない「個人小口投資家」であれば、必ず直面する問題であると考えます。

投資の出口とは何か?

もっとも上記のような状況なので、投資をしている段階ではあまり売却については考えなくても困らなかったりします。しかし、株はいつかは売却するでしょうから、いつかは直面する問題です。この投資の出口戦略について、考えていきましょう。

まず、「投資の出口」とは何を意味するのか、分類が必要そうです。
ざっくり以下は売り時という意味で、投資の出口です。

  1. 消費のための現金化:生活費にしたり、車や家の購入費用に充てる目的
  2. 利確のための現金化:利益を確定し、キャッシュポジションを厚くする目的
  3. 他の金融商品へのスイッチング:他の金融商品に切り替える目的

それ以外に出口は無いでしょうか?出口とは株を手放すことを意味します。上記は割とポジティブな理由ですが、ネガティブな理由での株の手放しがあります。

それが、

  1. 損切:利益が望めないと判断して売却すること
  2. 前提条件の変化:投資の前提条件が変化し、今後の利益が見込めなくなった

の二つです。

それぞれの理由について以下で見ていきましょう。

消費のための現金化

株は金融資産であり、流動性こそ違えど現金と同じもの。なので、株式という金融資産がある人が、それを用いて消費行動を取る、というのは正しいです。

さて、この場合、損失が出ているにせよ、利益が出ているにせよ、投資家が納得のいく判断をするだけで良いと思います。
買値10万円時価7万円の株を使って7万円の物を買っても良いし、買値10万円時価12万円の株を使って、7万円の物と5万円を得ても良い訳です。
この消費行動については、損切もしくは利確を同時に実施しているに過ぎないので、お好みで、ということになります。

また、元より、目的があって運用してきたのであれば、目標とする利益が出た時点で徐々に現金化し、リスクを下げていく、というのも一つの選択肢です。逆に、現金が必要で、損切もやむを得ないときもあるかもしれません。結局は投資家のその時の状況によるので、何とも言えない訳です。

しかし、この消費のための現金化については、本来あるべき姿であるともいえます。つまり、使うために運用していたのだから、必要ならば躊躇なく使うべきです。
勿論、資産としては、損失が出ている時に崩さない方が良いのは確かですから、良く考える必要があるのは確かです。

利確のための現金化

好調な景気も長くは続かず、今後は経済が減速すると考える場合、現在保有する高リスク資産は低リスク資産に組み替える方が合理的です。低リスク資産の中でも現金はもっともリスクが低い資産の一つに分類されますから、売却して現金にする、というのも自然な流れです。結果として、売却益を得て、現金を保有するということになり、所謂キャッシュポジションが厚くする、ということになります。

実現は難しいですが、好調な時に株を売り、不調な時に株を買う、という形を実現するには、上記のような利確が必要不可欠です。

他の金融商品へのスイッチング

個人投資家の場合、上記のような利確により、キャッシュポジションを厚くする、ということで良いのですが、プロの投資家はそうはいきません。彼らは、フルインベストメント(投資資金は100%投資に回すということ)をポリシーにしている場合も多いからです。その場合、現金を保持するような利確が出来ないため、相対的に割安な他の銘柄を買うことになります。

勿論、個人投資家でもポートフォリオを構築して、それを維持しようとしている場合、別の金融商品を買うスイッチングを実施することがあります。現在だと、iDeCoなどの確定拠出年金においては、定期預金や保険にスイッチすることも出来ますが、それでは運用益が出ないため、元のポートフォリオ比率に直すリバランスでもって利確とすることも多いです。

他の考え方としては、現金は利回りが0%のため、債権にスイッチングすることでリスク低減を図るという考えもあります。

損切

利益が望めないと判断した場合、その金融商品を売却して、キャッシュにすることがあります。それが損切です。
損失が出ている状況で、他の金融商品にスイッチングことも損切ではあるのですが、ここでは現金にすることを損切としました。

これを実施するのは、その金融商品を諦めて、タイミングを見て次の金融商品に期待する、という姿勢になります。ただ、この損切も難しい所です。一時的に値を落としているだけなのか、本質的に価値が棄損しているのか、確認するすべを持たないからです。

前提条件の変化

ですから、個人的には損切より、前提条件の変化を重要ししています。前提が崩れない限り、損失の出ている金融商品は手放す必要はない、という考えです。
逆に、前提条件に変化があれば利益が出ている時こそ手放すべきです。

前提条件とは、「投資をしていた時に仮定した、利益を得られる条件」なので、それを満たしていることは何より重要です。

2021年現在だと、低金利とか金融緩和は非常に大きな前提条件ですので、長期金利が上昇してきたときには、戦略を考え直す必要がありそうです。

インデックス投資の出口戦略とは?

これまで「投資全般の出口戦略」を確認してきました。インデックス投資においても同様の状況です。しかし、その投資手法の特性上、損切や前提条件の変化の確率は低いでしょう。
つまり、

インデックス投資の主な出口戦略

  • 消費をしたいときに売却する
  • 十分な利益が出たと判断した時に売却する
  • リスクを抑制するため、スイッチングする

ということです。

最終的には個々の投資家の判断、ケースバイケースであり、もっとも自分にとって価値の高い戦略を取れば良いでしょう。
ただ、長期投資を前提とするインデックス投資は時が立てば、値を戻す可能性も高く、そういった観点では損失が出る売却は最後の手段ともいえます。そういった事態にならないよう、必要な現金は計画性を持って用意することが大切です。

おわりに

今回は、インデックス投資の出口戦略について考えてみました。

長期投資をするインデックス投資は、様々な前提に基づき投資をしているので、基本的な出口戦略は3つ程度に絞れる、というのが今回の結論でした。

最終的には投資家の自己判断で、最も自分にとっての価値の高い戦略を採用すべきですが、事前にある程度の計画や枠組みを用意することで、損失のリスクを抑制出来そうです。

今回の記事が皆さんの参考になれば嬉しいです。

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