基礎知識 資産運用

株式指標(インデックス)の種類は何があるのか?

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はじめに

株式指標という物があります。何に使われているのかというと、株式市場の動向が、全体として、どこを向いているのかを確認するのに仕様します。例えば、日経株価指数をみて、「株価は全体的に上がっている/下がっている」というのを判断するのに使用するわけですね。というのも、企業はそれこそ無数にあり、上場企業だけでも相当な数に上るので、個別の企業を見ているだけでは、経済の全体的な動向が分からないんですね。なので、全体の傾向を判断するには、多数の株価をうまく混ぜて一つの数字にしてやる必要があります。

この「混ぜ方」ですが、それが様々あって、用途に応じて、マイナー修正を施したりするので、結構ごっちゃになってきます。なので、数多く存在する株式指標の内、有名な指標をまとめていきたいと思います。なお、以下では、指標ではなく英語のインデックスを用いる様にしたいと思います。もし、「インデックス」ということがば出てきたら、それは「指標」のことなんだな、とご理解下さい。なお、インデックス投資とはこの「インデックス」と連動することを目的にした金融商品による投資のことですが、これはまた別の機会にまとめたいと思います。

インデックスの基本的な計算方法

株式インデックスの計算を行う基本的な方法というのは、単純には「平均型」か「加重型」の二つがあります。以下に概要を説明します。

単純平均型

対象となる銘柄群に対して、単純に何らかの平均を取る形式のインデックスです。株価か時価総額を対象とすることが多いです。例えば株価に注目している時、具体的な計算方法としては、「対象とする株の単価を足して、種類数で割る」といった計算で求めることが出来ます。ただ、この計算方法は少し困ったことが起きやすい計算方法です。例えば、1株10000円の銘柄と1株100円の銘柄を同じように扱ってよいか?株式分割した場合(1株を15株に分けたり、ということ)も同じように扱ってよいか?といった疑問が出てきてしまう計算方法でもあります。そのため、この手法の時にはどうしても、「調整」する計算を導入することが多いです。

この手法を用いる代表的なインデックスは「日経平均株価指数」です。

加重型

対象となる銘柄群に対して、各銘柄を何らかの式で評価し、それを加算していく形式のインデックスです。そのままだと値が大きくなりすぎるので、ある時点での値で割ったものをインデックスとすることが多いです。一般的には、「何らかの式」とは、「株数×時価」であって、すなわち時価総額を意味します。つまり、加重型とは「時価総額加重型」ということです。ただし、単純に時価総額を加算するだけでは、株の流動性にまつわる問題が出てきますので、それをベースに修正した「浮動株基準株価指数」を使用することが多い様です。

この手法を用いる代表的なインデックスは「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」です。

国際インデックス

FTSEグローバル・オール・キャップ・インデックス

FTSEは「フッチィー」と読みます。インデックスの算出会社である、FTSEインターナショナルはイギリスのロンドンに拠点を持つ、金融データの提供サービス会社です。様々なインデックスを提供していますが、FTSEオール・ワールド・インデックス(FTSE Global All Cap Index)は全世界を対象として計算を実施するタイプのインデックスです。時価総額加重平均型であり、時価総額によって重みを決定する加重平均型のインデックスなので、力のある企業と無い企業の影響力がしっかりと加味されているタイプのインデックスです。タイトルとなっているキャップはCapitalの略称で、All Capital Stock、すなわち資本金の規模を問わず、パフォーマンスを表現するインデックス、ということです。

詳細をFTSE社の出しているファクトシートを参照してみると、

  • 構成銘柄は新興国の株式も含め、計8000社以上に及ぶ
  • アメリカの構成比率は56.54%
  • 日本の構成比率は7.09%

とのことで、アメリカが最大投資国になっています。

なお、類似指標にExがつく、特定国を除外した物もあり、各金融商品の設計に活用されている様です。その他詳細はFTSE社のWebサイトをご確認下さい。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス

MSCIはモルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナルの略称で、算出する会社を示しています。MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(All Country World Index; 略称ACWI)は全世界を対象として、計算を実施する時価総加重平均型インデックスです。つまり、FTSEグローバル・オール・キャップ・インデックスと似たり寄ったりの計算を実施するインデックスです。

詳細をMSCI社の出しているファクトシートを参照して確認してみると、

  • 構成銘柄は計2900社以上に及ぶ
  • アメリカの構成比率は57.21%
  • 日本の構成比率は6.69%

とのことで、やっぱりアメリカが最大投資国になっています。

なお、MSCI ACWIには派生商品がありまして、

  • MSCI World Index:「MSCI ACWI」から「新興国を除いた」インデックス
  • MSCI-KOKUSAI:「MSCI World index」から「日本を除いた」インデックス

となっています。

単一国インデックス

日経平均株価(算出会社:日経新聞社)

日経平均株価は日経225とも呼ばれ、225社の平均株価を求める、というのが基本となっています。また、225銘柄は一部上場企業から選定されます。ただし、単純平均の問題だけでなく、昔の日本に存在した株式の発行額面の問題もあり、色々と修正項が加わっており、単純に説明することは出来ません。加えて、2005年までは「ダウ式」の計算だったのですが、以降は変更になっていたりと、時代に合わせて計算式が変更されている様です。

その反面、指数の連続性が維持されないという見方もあるので、計算方法の違いによる値の変化の可能性も頭に置きつつ、インデックスを見る必要があります。

東証株価指数(TOPIX)

東証株価指数(TOPIX)は東京証券取引所(東証)の一部上場株式銘柄を対象にして算出されるインデックスです。計算は東証が1秒ごとに算出している値で、日経平均株価指数と共に、日本ではニュースになるほどの重要なインデックスとして扱われています。インデックスの基準日は「1968年1月4日」で、その時の値を「100」と設定しています。

(外部リンク)TOPIX(東証株価指数)

CRSP USトータル・マーケット・インデックス

CRSP社の算出するインデックスで、アメリカ国内をターゲットとしたインデックスです。

詳細をファクトシートで確認すると、

  • 構成銘柄は約4000社程度に及ぶ
  • アップルの構成比率がトップで5.32%

とのことです。概ね、アメリカ国内のほぼ全上場企業を対象として考えていると見て良いというのと、最大でも構成比率は1/18以下に抑制出来ているインデックスであると言えます。

(外部リンク)CRSPファクトシート

最後に

以上の様に、様々なインデックスについて、説明をしました。インデックスは、経済の状況を確認するのにつかわれる重要な指数であるだけでなく、インデックスファンドを構成する基盤となっている物です。そのため、どうしても資産運用において、無視するべきではない要素となっています。確認することも難しくはありませんが、初心者には敷居が感じたというのもあり、備忘録も兼ねて、本コラムとしてまとめました。

全てに1次情報へのリンクをつけてありますので、必要に応じてご確認下さい。特に投資は自己責任になりますので、判断には慎重を期して下さいね。
このコラムが今後の投資検討の時の参考になれば幸いです。

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