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【VOO&VTI】S&P500と全米株式、おすすめETFはどちらか?

米国株式や米国ETFは非常に魅力的な商品が多いことから、近年日本の投資家からも購入者が多いそうです。しかしながら、ETFの種類は非常に多く、選ぶスキルがある人も選ぶのが大変になっている、というのが現状でしょう。

そこで、今回は、人気米国ETFの内、VOOとVTIについて、どちらがおすすめなのか?という視点で、ETF比較をしてみました。各ETFについて、特徴をまとめて、運用履歴を確認し、有利不利やポイントを述べています。これにより、自分の意志で商品を選択する助けになるでしょう。

それでは、始めて行きましょう。

こんな方におすすめ

  • VTIとVOOのどちらに投資するか決め兼ねている方
  • VTIとVOOの各ETFの概要を把握したい方

VOO & VTI:各ETFの概要

VOOもVTIも、Vanguard(ヴァンガード社)の出している、上場投資信託(以下、ETF)です。ETFとは、上場していて、市場で取引な可能な投資信託で、以下の特徴を持ちます。

  • 上場による流動性の高さ
  • 運用コストの安さ
  • 法規制により、元本の再配当は不可能

ヴァンガード社の運用する投資信託は、全世界的にも支持を受けていて、運用総額も非常に大きいことが特徴です。以下に、日本のファンドである、eMAXIS Slimとの純資産総額の比較を示します(2021年4月27日現在)。圧倒的にヴァンガードのETFの純資産総額が大きいことが分かります(2桁違いますから)。

  • eMAXIS Slim全世界株式:1553.41億円
  • ヴァンガード, VOO(ETF):2056億ドル
  • ヴァンガード, VTI(ETF):2242億ドル

運用総額が多ければ多いほど、運用コストも安くなり、基本的には良いこと尽くめです。それに、総額が多いと、償還される可能性も低くなり、長期間の運用がやりやすくなるのも、非常に大きなメリットです。

VOO & VTI:各ETFの投資対象比較

VOOとVTIの投資対象はどうなっているのでしょうか?これは目論見書を確認すれば分かります。

ただ、ヴァンガードは日本支社を閉じてしまったので、目論見書を確認するためにはteneopartnersのページにアクセスする必要があります。公式ページはhttp://www.teneopartners.co.jp/listview.htmlにあります。

以下では、上記から重要そうな部分を引用ししつつ、説明していきましょう。

VOO

VOOは「S&P500指数」に連動する、インデックス・ファンドです。S&P500の説明は、wikipediaの以下の文章で、概ね説明できてしまいます。

ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している企業の中から代表的な500社を選出し、その銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数である。
社数は500社だが、1つの企業の銘柄で議決権の有無などによる複数のクラスがある場合は、銘柄数が500より多くなる場合がある。本指数はアメリカ合衆国企業の株価指数であることを意図しており、上記の証券取引所の上場銘柄であっても、アメリカ企業でないと判断された銘柄は本指数の対象外となる。

wikipedia, S&P500: https://ja.wikipedia.org/wiki/S&P_500

つまり、アメリカを代表する、超大型・代表株式の時価総額を示したのが、S&P500、ということです。現在のS&P500の採用銘柄は、英語版wikipediaの「List of S&P500 companies」が非常に詳しいです。

さて、VOOですが、経費率は0.03%と圧倒的な低経費率を示しており、文句の付け所はありません。投資対象はS&P500の時価総額荷重方式で決めているわけで、投資対象がGAFAMがメインになるのも予想通りです。正直、他にコメントするところはありません。

なお、その他のS&P500投資ETFとしては、

  • SPDR S&P 500 (NYSE Arca: SPY)
  • iShares Core S&P 500 ETF (NYSE Arca: IVV)

もあるので、それらを採用しても、運用成績はほぼ同一になります(コストやトラッキングエラーの問題で完全一致はしません)。

VTI

VTIは「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」に連動する、インデックス・ファンドです。大規模株から中・小型株まで万遍なく網羅する、全米株式に投資するタイプのETFです。

当然、アメリカ株式全体を見ているVTIにはS&P500銘柄が含まれます。そして、S&P500の時価総額は全米株式の約80%に及ぶ、と言われています。ですから、VTIの80%はVOOで出来ている、といっても過言ではありません。つまり、殆どパフォーマンスが変わらないことが期待できます。

経費率は同様に0.03%で、文句の付け所はありません。投資上位は結局S&P500になるので、上位の投資対象が同じでも疑問はありません。

投資シミュレーション

それでは、これらのパフォーマンスを比較してみましょう。以下のグラフがVOOとVTIを2011年に保有開始し、ずっと保有していた時の価格推移です。なお、配当金は再投資されることが前提です。

これを見て頂ければわかるように、ほとんど同じ価格推移を経ています。S&P500が80%も被っているので、そこまで大きくパフォーマンスは変わらない、という仮説を立てましたが、その通りでした。

利回りとして確認しても、これだけの長期保有では、14.15%と14.12%で殆ど変わりがありません。シャープレシオという、リスクと利回りの比を取ったパラメータがありますが、VTIの方が僅かに低い数値にはなっている様です(VOOが1.01に対して、VTIが0.98)。

正直、パフォーマンスだけから判断すると、好みの銘柄を選んでも良さそうです。

他の軸から検討する

VTIとVOOの過去のシミュレーション結果を見ると、結局ほとんどパフォーマンスが変わりませんでした。それは実際のところ、どちらを買うべきなのか、別の角度から見ていきたいと思います。

VTI:銘柄入れ替えの無い方を買う

S&P500は銘柄入れ替えが発生するため、トラッキングエラーの原因になり得ます。VTIの方が銘柄入れ替えは少ないことが期待できるので、トラッキングエラーが少ない「かも」しれません。

VOO:大柄銘柄の安定性を買う

VOOは大柄銘柄をベースにしているので、不況に強い、という特徴が出てくる印象です。今回のパフォーマンス比較で、VOOが価格を上回っている所において、経済的には後退期とも思えるので、不景気に強い方が良ければ、VOOの出番かもしれません。逆に、小型中型株に魅力を感じるならVTIを選択するべきでしょう。

購入手数料が安い方を買う

近年の米国ETFの人気を反映してか、購入手数料が無料になるETFもあるそうです。そういった意味では、購入手数料が無料になるETFを優先的に買い集める選択肢も十分にありでしょう。

まとめ

今回は、人気米国ETFであるVTIとVOOの比較をしてみました。結局、ほとんどパフォーマンスは変わらないことが期待できるので、各人の好み、かもしれません。しかし、リスクと表裏一体の投資においては、しっかりと考えることが重要です。

この記事のポイントは以下の通りでした。

ポイント

  • 投資対象は、「VOOはS&P500の超大型銘柄のみ」、「VTIは全米株式であり、中型小型株も対象」である
  • 景気減退局面では若干S&P500の方が良いことがあったが、長期的にはVTIもVOOも殆どパフォーマンスは変わらない
  • 証券会社によっては、購入手数料が無料なことがあるので、手数料が割安の方を買う選択肢もある

この記事が、自己責任である投資の商品選択のヒントになれば嬉しいです。

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